センセ、絶好調!!   (小説です(^^ゞ)

とろけたーーー
 朝早く目が覚めた。
 いつもなら五分しか鏡の前に座らない。
 けど、今日は一時間も鏡と睨めっこ。
 どうしてって、


 リボンと格闘!!!


 付けていってもいいのかなあ。
 そんなつもりで渡したんじゃない、とか言われたら、チョーショック(>_<)
 でも、つけて行きたいモンッ(*^_^*)


 だから、ねっ\(^o^)/!


 髪を二つに分けて、頭の下の方で結ぶ。
 ピンでリボンを差し込む。
 リボンを編みこむ(*^_^*)


 出来上がり(*^_^*)


 鏡の中の自分と睨めっこ。
 似合ってる?


 ニコッ


 鏡の中の自分は微笑んだ。
 だから自分も微笑んだ。
 ていうか、


 とろけたあーーー(*^_^*)


 もお、学校までも走っていける!



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君の先生
「ワコ、今日はおしゃれだね。」said クラスメイトたち。
 朝から頑張った効果はあるらしい。


 うふっ(*^_^*)


 最近の古典の授業、もうすっかり甲斐先生が来る。
 どうも古典の先生は入院するらしい。
 きっと今日も甲斐先生だろう。
 四時間目が楽しみで仕方ない。
 そしたらそんな日に限って別の先生なんだもん。


 ガックリ(>_<)


 用事もないのに二階に行ってみたり、センセがいそうなところをうろついてみたり。
 でも全くセンセに会えない。


 つまらん(>_<)


 クラスの一部が後ろに集まって何かを見ている。
 教室の掲示板には夏休みの補充と補習のクラス発表がしてあるらしい。
 先日夏休みの補習授業の希望が聞かれた。
 もちろんワコはそんなのは希望しない。
 だから名前はないはず。

「ワコ、一緒に補充クラス、よろしく。」

 ゲゲゲッ!補充?
 恐怖におびえて背中をすぼめて振り向くと、千歳がいた。

「私も補充クラスなのよ。」
「え、あ、え、マジ?」

 千歳が行ってしまってから、慌てて祥子と掲示板を見に行った。
 南無三・・・

「げ、ワコ全部?」
「みたい・・・」

 数学、国語、英語、さっと見たけれど、どこにもワコの名前があった。そこそこの人数がいるから、まあいっか、ってよくない、よくない!数学なら納得するけど、国語って学年トップでなかったっけ?

 ラッキー?なことに話題ができた。
 先生のところへ行ってやる!
 慌ててお昼ご飯を食べて、怒りながらもウキウキしながら資料室。

「先生!」
「おやおや、天使ちゃん、今日は残念なんだけれど、彼は出張なんだよ。」

 矢部先生がワコの結んで髪のリボンをチョンと突いた。
 あ、甲斐先生からのだってバレてるのかな。

「何か用なの?」
「あ、あのね、あたしね、補充なんだよ、なんで?って聞きたかったの。」
「一年の夏の補充は小テストの悪い子からなの。君はいの一番に名前が上がったって君の先生が嘆いていたよ。頑張らないとダメじゃん。」


 ワコの先生じゃないよ。


『生徒の呼び出しをいたします。1年8組、鎌田さん、音楽室まで来てください。繰り返します。・・・』


 忘れてた!





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誰か説明してください?
 綺麗さっぱり忘れてたっ!!

 ケーキの底にあったメモ。

『食べたら明日、昼休み音楽室に集合』

 一体何だろう。


 音楽室でセンセがワコを待っててくれる(^^♪
 んなわけない・・・(_ _。)



「鎌田、遅いっ!」
「すみませんっ!」

 この声は・・・マヒロ先輩???

 音楽室のドアを開けた瞬間飛んできた怒声(かんべんして>_<)

 三年生の斉藤真広(サイトウマサヒロ)
 音楽学院の先輩で、ワコが五月の発表会で伴奏した青木さくら先輩と二人で芸大を狙っているらしい。
 見れば中にはけっこうな人数がいる。千歳と千尋もいる? 須田もいる?

「ワコ、」

 一番ドアの近くにいた広瀬が囁いたから、サッと隣に座った。青木姉妹もいる。
 その他は二年生? 三年もいる?

「それから『魔笛』でメンバーに入ることが決まりました一年の鎌田です。」

 『魔笛』?
 メンバー?

「先輩、彼女はオーディション、受けたんですか? オーディションにはいませんでしたよ?」

 何か文句あるんか、ブルドッグっヾ(*`Д´*)ノ"!!
 って、オーディションって何(;^_^A?

「受けましたよ。大変すばらしい歌声だったそうです。」


 ???オーディションって(;´▽`A``???


「ですから、彼女はメンバーです。」

 戸惑っているワコにイラついたマヒロ先輩が、ワコを立たせて頭を強引に下げさせた。

「うわっ!」
「よろしくお願いします。」

 マヒロ先輩はワコの顔を見つつブルドッグをけん制している?

「じゃ、アニー組、残って打ち合わせ。それ以外は解散!!」



 すみません・・・誰か、説明してください???





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ブッ倒れていいですか?
「やっぱりワコも参加するんだね。」
「うわっ!」



 手を放せ、手を!!


「ご、ごめん、つい・・・嬉しくて・・・」


 あはは(^^ゞ



「『魔笛』って何?」
「知らないの? モーツァルトの。ワコなら絶対知ってると思ってたけど、」


 そういうんじゃなくって!!!


「ああ、ごめんごめん、ワコが『魔笛』を知らないわけないよね。」


 うん。


「学校祭でやるんだよ」
「学校祭?」
「学校でやる秋祭り。」


 思わず吹いちゃった。


「言葉の説明ばっかりだね。秋祭りね。いいんじゃない? ピーヒャラ、ピーヒャラって?」


 広瀬も楽しそうに笑う。



「うん。そこで僕たちは魔法の笛を吹くんだよ。」



 まさかと思うけれど・・・





「・・・誰が?」
「僕たち」
 広瀬の指はワコと自分を指す。





 ブッ倒れていいですか??? 






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やられた
「みんな5月から発声練習してるんだよ。
君の姿がなかったから、君は参加しないんだと思っていた。
実は君が参加すると思って引き受けたからさ、練習に行くのがとっても辛かったんだ。
でもこれからは一緒に練習できるや。」



 広瀬君、嬉しそうだねえ。


「音楽学院で土曜か日曜に。ねえ、一緒に行こうよ。迎えに行ってあげるからさ。」


 そりゃ、どうも。



 確かに9月だよ、学校祭・・・             6月12日の『ほら、やるよっ!あたり(^^ゞ
 市民劇団ねえ、確かに市民かも・・・



 あーあ、やられた・・・



 絶対におかしい話だったもん。
『モーツァルト』の読書感想文。
『魔笛』の訳詩。

 

 仕組まれてたんだ・・・




 ぜったいに・・・





 一体いつから準備してたんだよ・・・




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いいから
 リボンをしていくのはもう止めよう。

 んなことよりも、『魔笛』!!

 昨日、質問しようにも、出張だったし。


 三時間目の国語の後、


「先生、聞きたいことがあるんですけれど、あの『魔笛』って、」
「ごめん、鎌田、ちょっと急ぐ。」


「じゃ、じゃあ、昼休みか放課後、お邪魔していいですか?」
「ああ、今日はちょっと忙しい。」


「じゃあ、明日は?」
「ごめん、明日も忙しい。」


「あの、ちょっとでいいんですけれど・・・」
「その、ちょっとが難しい。その話はまた今度。」


「・・・」


 絶対にはぐらかされた(-.-)



 ジィィィィィ・・・視線?


 ゲッ!!!



 文研シェル取り巻きの西田さんと元田さんだ。




「広瀬ぇぇぇぇーーー」
「何、ワコちゃーーーーん(*^_^*)」




 逃げるが勝ちっ!!!







 その日のHR。
 1−8と2−8、合同で視聴覚室に集まった。
 二人がけの椅子に祥子と座っていたら広瀬が来た。

「北村さん、鎌田さんの横、譲ってもらえないかな。」

 へ(゜-゜)?

 祥子と二人で驚いてしまった。
 祥子は声の主が広瀬だと分かると、意味ありげに「どうぞ」と別のところへ移った。


「ちょっ、」
「いいから。」

 よくないっ(>_<)!



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何からバラしていこうか?
 広瀬が机の下でワコの手を握ってきた(>_<)(>_<)!



 放せ、ドダワケっ!!          注)←アホ、バカ、トンマの複合語、
                                   要するに怒り狂ってる(^^ゞ




 仕方ないなあって結局そのままにさせてしまうワコがいけないのかなあ。



 何なんだよ、一体(>_<)(>_<)(>_<)!



「『赤毛のアン』の台本が出来上がりました。」


 台本を捲ろうにも広瀬が手を放してくれない。
 仕方なく左手でパラパラッと捲ってみて驚いたのなんのって。
 これ、中2のときにやったのと全く同じじゃん。


 パクッたな(ーー;)


 広瀬は素知らぬ顔をしていた。
 広瀬はギルバート役だったもんなあ。
 あの時私はアン役だった。
 琴音がダイアナだったから本当に楽しかった。

 何よりいじめがはじまる前の話だ。



「じゃあ、配役。立候補。」

 二本の手が思いっきり上がった。

「ギルバート。」広瀬。
「ギルバート。」司馬先輩。

 司馬先輩は気付けば通路を挟んだ隣にいた。二人ともなんだかイヤな雰囲気。

「他の立候補の方。」

 当然だけれどそこからは誰も手をあげなかった。

「じゃ、ギルバートはジャンケン? それともダブルキャスト?」

「普通は1人をメインに立てて、もう1人は代役にします。その場合代役は他の役をやることもあります。」

「で、アンは推薦?っつーか、1年の鎌田なわけでしょ。」と2年の委員長。


 !!!


「できれば他の人で。」

 考えるより先に口走った。

「できない。」


「へ(-_-;)?」


「できればって言ったでしょ? だからできないって言ったの。」二年の委員だ。
「悪い、ワコちゃん、他に誰も推薦されなければ、あなたで決まり。」とは秋山さん。


 何故?


「鎌田さん、君がアンをやってくれると他の配役が全部決まるんだ。ダイアナは2年の伊藤。君がアンなら、という条件付だ。」


 伊藤先輩は少女のような面持ちでワコを見ている。
 一緒にやろうよ、という誘い顔。
 確か伊藤先輩もいつも主役やってたような記憶があるが・・・


「おい、鎌田の意見も聞かないとダメだ。押し付けたんじゃ、うまくいかないぞ。」

 味方は担任だけか。




「やる気、ないのか?」 広瀬が耳元だ。

 あるわけねーだろ、バカっ!!!


「俺は他のやつとアンをやる気はないからな。」

 だったら立候補すんなよ。



「こっちはそれなりにいろんなネタを持っている。」

「はあ?脅迫?」 こっちも耳元!



「こんなことしたくはないけれど、君がアンをやるのが一番いいからね。二年前のアン、確かに素敵だった。君にやってもらいたいな。」


「二年前は確かによかったけれど、今年もそれでうまくいくとは限らない。」


「やってもみないでそんなこと言うなよ。

何からバラしていこうか。

腰のほくろ?」




(`Д´メ)バシバシ!!!





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付き合ってますからっ!
 何があったって、
 ワコが広瀬を殴ろうとして、
 それを広瀬が阻止したもんだから、
 結局両手を捕まれちゃって、
 ワコは仰け反って、
 広瀬はワコの耳元に囁いた。


「やらないとは言わないよね。」


 てんめえ、許さねえっ!!


 キーーックッ!!!


 って思いっきり真ん中蹴ろうと思ったら、広瀬は腰をクイッと引いた。


「計算済み!」
「んの野郎っ!!」
「お嬢様に不似合いな。胸のサイズを言っちゃう?」


 チックショーーーーっ!!!


 って、確かに広瀬はワコのプライベートすぎる秘密を持っている。


 覚えてろっ!!!


「やればいいんでしょッ!!!」




「いい子だ。」




ムカッヾ(*`Д´*)ノ"!!






「キャッ」




 思っきり振りほどこうとして、引っくり返りそうになったら、広瀬が手を引っ張って起こしてくれる。




 っ、っうか、手、いつまでも掴んでんなよ、放せって、バカッ!!




「ふーン、喧嘩したんだ。
ワコちゃん、俺とやろうよ。
でも俺、演劇なんてやったことないんだ、色々と教えてね。
土曜日にデートがてらなんてどう?」





 司馬先輩がグッと顔を近づけてきた。




「あ・・・」


 後ろ、司馬先輩だったから、だから広瀬は慌てて引っ張り起こしたんだ!


「土曜も日曜もこいつは別の練習がありますから。」

「ふーーン。惚れてるわけね。」


「付き合ってますから!!!」



 オイッ!!▼(>_<)▼!!





「ふーーーン。」





 喧嘩はイヤだよ、面倒だ。





付き合ってるんだ〜
 放課後、

 早速今日からアン練習。

「ワコちゃん、一緒に練習に参加しましょうよ、付き合ってるんですし。」

 ムカッヾ(*`Д´*)ノ"!!

「へえ、付き合ってるんだ〜」



「一体どこの誰が誰と付き合ってるって!?」



 振り返るとそこにはシェルと広瀬が目をまん丸にして突っ立っていた。

「プププッーーー」 って吹き出したのは須田たちで、
「あーあ、バカだね〜」 と言ったのは横山君たちだった。








「あーーー、私、漢字やらないと。」気を逸らさないと、やばすぎる。
「いいよ、『アン』の練習、やってこいよ。」
「え?」
「お前の場合、漢字終わってから『アン』なんて言ってたら、ずーーーっと練習に参加できないぞ?」

 ほっといてくれ( ̄。 ̄)

「そのかわり、漢字をやらずに逃げたら、分かってますよねえ。」

 また歌えってか???
 ううう・・・
 コイツのこの性格をなんとかしてくれっ!!

「今度は絵でも描きましょうか(-_-;)?」
「お、いいねえ。玄関に飾ろう。」
「そんな立派な玄関なんですか?」
「うん、お前の絵と同等。」

 ワコの絵がうまい・・・立派な玄関
 ワコの絵が下手・・・立派でない玄関
 センセってワコの絵、見たことあるのか?
 決してド下手ではないが、うまくもないぞ?

「どういう意味なんですか???」
「どういう意味なんでしょう。君のポートレートで頼んだね。」

 どこまで本気にすればいいんだ・・・
 理解に苦しむ・・・

「逃げたらねッ!!!」

 で、先生は涼しい顔して漢字テストの居残りやってるし。










「ワコってシェルの前で本当に歌ったの?」
「いいえ。」
「ふーーん。」

 広瀬に歌ったと言えなかった。


「まあいいや。これで一緒に練習できますね。」


 ったく!!(−−〆)!!!


 結局一緒に行く事になる。


「ちょっとひどくない? あのアンの押し付け方。」

「どっちみち俺は君に嫌われているんじゃないの?だったら今更。それに本当に中学のときは、すごく素敵だったじゃないか、特にお母さんを思って歌う歌。」

「ああ、あれは会ったことがない、もう一人のおばあさんのことを想って歌ったの。」

「ああ、ワコの両親って、確か駆け落ちしたんだっけ。」

「うん、だから父方の親戚とは会ったことないんだ。」

「ふーーん。」



 練習に使っていいと言われたのは、普段は誰も使わない空き教室。

「ワコ、一緒に出来て本当に嬉しいわ。」葵先輩は心底嬉しそうだし、

「ワコちゃん、俺、演劇なんて本当に初めてなんだ。どうやればいいの?セリフ、合わせてみてよ。」


 司馬先輩は広瀬がいようといまいと関係ナシに寄って来る。他の男子は広瀬がいるときなんて絶対にワコの近くになんて来ないのに。
 別にぃ、いいんだけれどぉ・・・アンとギルバートの会話って少ないのね・・・劇中で二人はケンカするという仲だから。

「ニンジン、ニンジンっ!って、ワコちゃんは本番はどうするの?赤く染めるの?」

「そんなことしないですよ。毛糸ででもカツラを作るんだと思います。」

「染めてみたら? きっと素敵だよ。」

 ほっといてくれ。ワコはこの黒髪が好きなんだっ!!

「ワコーーー、ダイアナも練習してほしいってぇぇ」

 広瀬の顔からは明らかにSOSのサイン。どうやら葵先輩に気に入られたらしい。

「はーーい。」

 こっちもこっちで司馬先輩から解放されたいし。 

「俺とワコちゃんの練習の邪魔するなよっムカッ(`Д´)!!!」

「邪魔なんてしていませんよ。アンはダイアナとのセリフの方が断然多いですからムカッ(`Д´)」

「経験者だからって調子にのるなよムカッ(`Д´)」

「調子にのってなんていませんからムカッ(`Д´)」

「ワコぉ〜〜〜、
広瀬くぅぅぅーーん、
以前お話したぁーーー、
パーティーなんだけれどぉーーー、
夏休みのぉーーー、
初めの土曜日にぃ、
私の誕生日パーティーなのぉーーー。
是非いらしてねぇーーー(*^_^*)」


(^^ゞ
(^^ゞ
(^^ゞ


 も少しアップテンポで頼むよ、先輩・・・

 ワコは事なかれの平和主義者です。
 でも一番の平和者は葵先輩かもしれない、と思った。


 

助手席♪
「センセ!」

 練習の後、資料室に直行した。

「ご苦労さん、今までアン?」

「うん。司馬先輩は演劇経験ゼロだって言うんだもん。発声から教えなきゃ。」
「そりゃ、ご苦労さん。伊藤は大丈夫なの?」
「伊藤先輩は、百瀬で3年連続主役でしたよ。『かぐや姫』『白雪姫』『源氏の物語』。」
「すっげーー。」
「何の心配もないです。」
「『源氏の物語』って?」
「今なら分かるんですけれど、宇治の姫君のところをやっていたようです。最後に身投げしますよね。あの時は『源氏』だってことが分からなかったんですけれど、川に身を投げるときの葵先輩の切ない表情は話題をかっさらいましたよ。」
「へーー。」
「鎌田は何をやったの?」
「1年のときが『十一匹のネコ』、2年が『赤毛のアン』、3年が『ロミオとジュリエット』。」
「主役?」
「うん、『アン』のときに。『ジュリエット』は友達と半分ずつ。『十一匹のネコ』は、にゃんにゃん言ってただけ。」
「どんな感じ?」
「え、こうやって、手をネコみたいにして、ニャンニャン♪って。」
「ふーーん。」

 甲斐センセがそそくさと出て行った。

「あれ? どしたのかなぁ。」
「きっとトイレだよ。」

 ふーーん。








 終わったの?
 8時だよ。
 送ってくれたけどさ。

「疲れたよお。『アン』の間くらい、も少し優しくしてよ。」

「ダーーーメっ!! 漢字は、入試どうこうよりも、社会人として大切だっ!!」

 もおっ!!

「ねえ、車、変えたの?」

「うん。燃費を考えてね。これだけガソリンが高いとね。これはミニっていう車だよ。」

「確か海外の・・・」

「イギリス。外車って言っていいよ。」

 (○`ε´○)                      参照遠足の『下着がない(>_<)』

「前の車はどうしたの?」

「家にあるけど? あっちがよかった?」

「なんか、このミニ、小さくてセンセに似合わない。」

「そう? 俺はかわいくて気に入ってるんだけど。じゃあ、デートのときはあっちを使おう。」

 デート・・・
 ワコとじゃないよね。




「あーー!! 『魔笛』って何ッ!!!」

「ウッ・・・腹痛いッ!!!」



 え???

 おいっ!!!

 ちゃんと運転して家までたどり着けよ???





「俺、今日あの日(*^_^*)」



 へ?



「お前、今日プール入ってなかったろ。」




 ブッ殺す!!!



 
「ギャーー(*^_^*)」





 ミニに乗り換えたセンセは、車の中でとても近くって、首絞める真似もできた。
 2人っきりでいるときのセンセは、先生とは思えない。
 本当にデートしているみたい・・・
 これから毎週、木曜日は送ってもらえるのかなあ・・・


 漢字テストの勉強は、絶対しない(^^ゞ
 



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 ワコの疑問車を一人で二台所有できる家に住んでるってことは、やっぱりシェルって金持ち?

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